2010年ホノルルトライアスロン完走記

昨年に続き、今年も来ました、ホノルルトライアスロン大会。 今年は初のオリンピックディスタンスに挑戦です。

今回は8カ国から9種目参加1400名という今まで以上の盛り上がり。 オリンピックディスタンスには700名以上がエントリー。

日本からはスプリントも含めて、約200名が参加。

満席のフライトで5月13日午前中にホノルルへ到着、幸いその足でホテルにチェックインが出来、早速バイクの組み立て。

安全のため、アスロニアのプロメカニックによるチェックの後、時差ぼけ解消も兼ねて、街中を走ってみる。

ホノルルは、バイクレーンが完備されていて走りやすい。 バイクレーンの内側、すなわち歩道側に

車の駐車スペースがもうけられているので、バイクレーンがふさがれることもない、これグッドアイデア。

歩道にはバイクスタンドも設けられている。 シェアザロードが徹底していて、殆んどの車は譲ってくれる。

日本もはやくこうなるといいんだが。

翌金曜日はバイクでダイアモンドヘッドを周回する40キロのリハーサル。 午後は、ランで足慣らし。

ふくらはぎに依然違和感があり、コールドスプレイをかけておく。

夕方、次女がボーイフレンドとニューヨークから駆け付けてくれたので、モチベーションも一層上がる。 

サンセットを見ながら、ステーキの夕食、うまい。 ただし、ワインはグラス一杯だけにしておく。

土曜日はアスロニアの主催で、練習会。 岩田さん、白戸さんの指導で、会場となるALAMOANA BEACH PARKで

スイムスタート、ドルフィン、トランジションなどの練習、 ツアーの参加者が40名ほど。 今年は若い人や、初めての参加者が多い。

昨年からの顔見知りはSさん、Oさん、くらいで少し寂しい感じ。

2時間ほどのトレーニングの後、用意された、チキンテリヤキの弁当、うまい。 やはりレース前はご飯が欲しいので嬉しい。

午後のレースブリーフィングは義務、この後、リストバンドを受け取り、始めて正式登録、ゼッケンやスイムキャップを受け取る。

そして、バイクセッティング。 これを終えると、トランジションエリアにはもう試合まで入れない。

ウェットは着用禁止なので、ワンピースのトライウェアを着用、ソックスは無しにした。 エネルギージェルと、練り梅チューブは必需品。

終わると、もう、夕方。 ホテルに戻って娘たちと、夕食をとるが、やはり、落ち着かない。

さすがに前夜は寝付かれない。 週末とあって、外では若者が騒いでいる。

うとうとしているうちに4時のモーニングコール。 無理やりアンパンをかじり、 水分を摂る。

そそくさと、バスに乗り込み、会場へ向かう。 外は真っ暗。

荷物を持って、5時にはトランジションエリア入口で腕と足にナンバリング、そして、最終バイクチェックと小物を搬入。

5時半にはトランジションエリアはクローズ。 

なにせ、6時スタートなので、あっという間に時間が経っていく。 同時に次第に緊張感が漂ってくる。

レースディレクターの簡単なメッセージがあり、選手は全員ビーチに集合。 

スイム1,5キロは、ここからパールハーバー方向へ向かって一直線750メートルの往復。 波は無いが、風がやや強い。

このころになって、ようやく陽が昇ってくるが、雲が結構多い。 風が寒く感じられる。 水温26度。 透明度3メートル。

号砲一発、ティーンエ―ジャー達から2分半ごとにウェーブスタート。 あっという間に自分の番、第6ウェーブ。

泳ぎだして調子は良かったがかなり泳いでも最初のブイが見えない。 アレ?

それもそのはず、不覚にもコースを外側にとりすぎて目標とほぼ45度ずれて泳いでいた。

おまけに、スタート直前にスイムゴーグルに曇り止めをつけすぎたため、かえって良く見えなくなってしまった。

すぐ隣りを泳いでいた、Sさんも気がついたらしく大きく転回、それからの500メートルほどがやけに長く感じられた。

ようやく3つめのブイを回って復路は比較的楽。 問題は、前半時間を喰ってしまい、かなり遅れてしまったこと。

砂浜にあがり、トランジションまで50メートルほどを走る。 脚がつってしまい、きつかったが、バイクまでたどり着けばこっちのもの。

幸い、バイクラックにはまだかなりの数の自転車がのこっている。 それにしても、こういうとき、声援はホント嬉しいもの、

特に女性(アスロニアのCさん)の「宮原さーん!?」の声に、「よっしゃ!」と気合を入れなおす。 

もと体育会の次女は「イケる、イケる!!」とハッパをかけてくれる。


バイクの40キロは、出だしから直ぐに、ほとんどフラットなアラモアナ大通りを飛ばす。

日本ならさしずめ国道一号線ともいえる大幹線道路を完全封鎖、それも交差点ごとに

パトカーあるいは白バイが。 徹底した安全対策。 おみごと。 道路はたまに、割れたガラスの破片や、穴があるので、

要注意。 追い越しは日本と反対側の左側。 ”On Your Left!"と声をかけるのを忘れないように。


アラモアナ大通りからNIMITZハイウェイへ、 ホノルル国際空港方面へつながる幹線ハイウェイだ。

これ最高に飛ばせるコースで、微妙なアップダウンとカーブが、スキルアップしたような錯覚を起こさせる。 

Uターンして、25キロ地点から空港をまいてLAGOONドライブへはいり、一直線往復6キロくらいを疾走はじめたとたん、

南洋名物スコール!!

なにせホノルル国際空港のはずれを海に沿って走る道路。 気温28度のなか、冷たくて気持ちは良いが、濡れて前が良く

見えない、おまけに風もつよく、バイクが振られる。 ここを往復してNIMITZハイウェイに戻ればあとは10キロ足らずでゴールだ。

この辺からみんな一気に飛ばして、トランジションエリアに突入。 このころにはまた強い日差しが戻ってくる。


スイムの遅れを取り戻そうと、10キロのランに入るが、ホノルル入り2週間くらい前から、右のふくらはぎが

軽い肉離れの様な、かたい感じで、多少痛みもあったため不安がよぎる。

とりあえず痛みはないので、普段よりもスローペースでだましだまし、という感じ。

今年はGPSで正確に距離をはかったとかで、前回のスプリントディスタンスの倍の距離を走る上に、

後半結構なアップダウンが仕掛けてあった!  美しい海岸沿いのコースだが、結構こたえる。 暑い。

コースにはキロとマイルの二つの表示。 4マイル(=6.4キロ)地点くらいから、ふくらはぎが固くなってくる、

おまけに左ももの裏まで、軽い痙攣が襲ってくる。 エイドで氷水をかけると少し良くなる。

ただし、スピードはどうしても上げられない。 これ、奥多摩での練習の時も以前に何回か経験した状況。

おまけに、距離を稼ぐために、妙なコースセッティング。 トイレの建物を通り抜けたり、同じ坂を2度も行ったり来たり。

とにかく、完走だけを考え、なんとか残り1キロ地点までたどり着く。 ここから、いったんゴールのフィニッシュゲートのすぐ脇を通り、

マジックアイランドといわれる、岬公園を一周、これがこのコースのミソ。 これが、実に長く感じられる。

いよいよあと700メートル、と、その時、またスコール!! 火照った頭や首筋が冷やされて気持ちがいいが靴はびしょぬれ。

おまけにマメまでできて。。。。。


「ひどい雨だね、でも涼しくて気持ちいい。。」 などと、追い越しながら他の選手と会話をかわす。 これって余裕?

見えた! ゲートだ! さすがにフィニッシュでは見栄をはってダッシュ。 皆さんの拍手と娘のハグに迎えられる。


ゴールまで3時間以上もかかったが、もう、終わりだ。 だが、終わってしまうとあっけない。 

さあ、ビールだ!

夜は、ホテル近くの居酒屋で焼酎を飲みながら感想を実感したものだ。


応援してくれた皆さん、本当に有難うございました。

 

オリンピックディスタンス完走者 611名

男子順位 412位

総合順位 539位

エイジグループ 8位

タイム S:42:42

             B:1:19:37

             R:1:14:50